部下の不満やモチベーション低下を上司はどう考えるべきか?

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「私は言われたことだけを邪魔されず黙々とやっていたいんです。」

とある打ち合わせの場で部下からこのような発言が飛び出した。

一昔前であれば「ふざけんな!!」と罵声を喰らいそうな気もしないでもないが、
実際にこのような場面に出くわした上司・マネージャー・リーダーはどのように
考えたらよいのか?

30代後半、業務経験ありの中途採用

彼女(部下)は半年前に中途入社したばかりの正社員だ。

所属はカスタマーセンターであり、メイン業務は電話・メールによる顧客対応、
その他にも見積書作成など営業事務なども行う。

年齢は30代後半で元々コールセンター・カスタマーサポートの経験が5年ほどあり、
マネジメント経験もあると言うことだったので、カスタマーセンターを設置したかった
当社としては有難い人材であった。

ゆくゆくは新設するカスタマーセンターのマネージャーとして部下を管理するポストと
なってほしく、その思いを伝えた上で入社していただいた。

実際に入社後、彼女はすばらしい電話応対で次々と顧客対応を行ってくれるので、
電話で業務が止まることがなくなった他の社員の生産性が上がり、結果としてチームの
生産性があがった。

おかげさまで手の空いた時間で業務の効率化やシステム化を行おうと、そんな矢先、
チームのメンバーから私のもとに、「〇〇さんが最近元気がない。」とそんな報告が
あがってきた。

そこで、彼女と面談してみることにした。

うわべに騙されず真の原因を考える

「〇〇さん、仕事はだいぶ覚えてきた?」

実際に面談してみたことろによると、業務に対する不満、会社に対する不満、通勤に対する不満など
ありとあらゆるネガティブなコメントが沸き水のように溢れ出てきた。うん、これはまずいな。

別の日に彼女のトレーナーである社員に普段の印象を聞いてみたところ、「〇〇さんはね、いつも
愚痴ばっかり言ってるの。そういう性格だから!」と一言。なるほど。

はっきり言って、いち中小企業の当社には優れた教育システムや、誇れるプロダクト、すばらしい経営理念や
満足度の高い福利厚生があるわけではない。

だからこそ、これからそれを築き上げていく上で即戦力となる中途採用をメインに人事を行っているのだが、
いくら会社説明会で事実を伝えてから入社してもらったとしても、そういった環境に耐えかねて辞める社員が
多いのが実情だ。

そう、結局のところ大多数の人間は事前に説明されていたとしても”整備された”、”当たり前”の環境があるという
先入観が崩せない。それが”無い”ことに対する事実が”不満”となってしまうのだ。

だからこそ、中小企業・ベンチャーを辞める人間の理由はネガティブなものが多いのではないか?

しかし、採用側の期待は「そういった環境を変えてくれる、変える力のある人間」である。

〇〇さんを例にとっても、企業の整備されていない部分が不満となって現れているように感じる。しかし、
それを自分で変えていこうという意識はないようだ。

さてどうしたものか

会社に対する意識の変化

結局のところ、上がってくる愚痴を1つ1つ解決してもそれは根本ではない。

”湧き水のように”とは、1つを解決しても時間がたてばまた新たな不満が出てきて
きっと〇〇さんはそれに対して同じように愚痴を言うだろう。

解決するには根本部分、”個人””企業”である。

経営層や幹部社員などヒエラルキーの上位層であれば、会社に対する色々な考え方はあれど”会社を守り・成長させる”という
意識からそれほどかけ離れた人はいないだろう。そのためには自ら率先してアクションをおこす。(部下への指示もそれである)

パートタイマーであれば、”お金を稼ぎたい”という意識が最も強く、たとえ仕事がつまらないルーチンワークだろうとなんだろうと
割り切ってできる人が多い。お給料に関しても入社前に説明を受けているのでそれに対する不満も少ない。

会社に対しての意識や目的がはっきりしている場合は、それ以外のことに多少不満があったとしてもそれほど大ごとにはならない。

では一般的な正社員における会社に対して意識とは?

アメリカの心理学者アブラハム・マズローの”欲求5段階説”という理論がある。

「マズローの欲求5段階説」とは、心理学者アブラハム・マズローが「人間は自己実現に向かって絶えず成長する生きものである」と仮定し、人間の欲求を5段階に理論化したものです。人間には5段階の「欲求」があり、1つ下の欲求が満たされると次の欲求を満たそうとする基本的な心理的行動を表しています。

引用元:ferret

「(出世など)責任は負いたくない」
「言われたことだけをこなしていきたい」
「ある程度のお金もほしい」
「正社員という安定感」

このような考え方は、マズローで言う第3段階の社会的欲求に属している。入社当初は意識が高くても、ある程度仕事や環境に慣れてくるとこのような状態に陥ることが多いと私は感じている。そして、〇〇さんに至ってもこのケースに該当しているのではと考える。

しかし当然マネージャークラス(候補)がこのような考え方だと企業は成長せず、よくて現状維持。かなりの高確率で衰退するであろう。
だからこそ、カスタマーセンターのマネージャー候補として期待していた〇〇さんの冒頭のような発言は非常にショックなものであった。

当然これは〇〇さんの意識的な問題なので、彼女に意識を変えてもらうことが根本へのアプローチとなるわけだが、原因は本当に仕事や環境への”慣れ”にあるのかは厳密に考える必要がある。

彼女はカスタマーサポートという職務上、最も社内で多くクレームを受ける立場にある。しかしクレームの原因となっているのは彼女ではない、当社のサービスだ。そしてクレームへの対応についても決められたルールがあり、彼女はある程度与えられた権限内での対応となる。

もしかしたらそういった制約について辟易としてしまったのかもしれない。そして入社前にはあった意欲が削られてしまったのかもしれない。

もちろん改善要望などを無碍にすることはないが、彼女はそういった意見を積極的に上げるわけでもない、ただただ愚痴として消化してしまうようだ。

この場合、問題なのは個人か企業か?



個人も企業も変化するものとして考える

〇〇さんのように個人の意識というのは内的・外的要因で簡単に変化するものである。

しかし、企業のルールや制約というものは中々簡単に変わるものではない。

今回のケースは、まず入社当初の意識からどのような経緯で変化していったのかゆっくり紐解いてお互いに解決できる道を模索したいと思う。
当然それが会社のルールや制約で縛られているこのによる不満があるのであれば、改善できるようにしたい。

しかし、その改善の起案や責任は〇〇さんにも持ってもらうようにして、成長できる環境を整備していきたいと思う。

 

 

単に給料やお休みの不満だった場合は?



また考えるとしよう

 

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